パソコンが起動しない時、何から手をつければいいか迷いますよね。実は多くの場合、複雑な故障ではなく、いくつかのシンプルな手順で解決可能です。
この記事では、パソコンが起動しない一般的な原因とそれに対するデスクトップとノートパソコンの具体的な対処法をご紹介します。
トラブル発生時にすぐに使える対応策を身につけておきましょう。
この記事でわかること。
- パソコンが起動しない主な原因
- 具体的なトラブルシューティングの手順
- 修理または新規購入を検討する際の基準
パソコンが起動しない主な原因とは?

パソコンが起動しない原因は様々ですが、正確に原因を特定し、適切な対処を行うことが解決への第一歩です。
以下、よくある原因とその対処法を詳しくご説明します。
電源の問題
電源に関連するトラブルは非常に一般的です。以下の点をチェックしてみてください。
- 電源コードが確実に差し込まれているか
- 使用しているコンセントに問題はないか(別のコンセントで試す)
- 延長コードやタコ足配線が正しく機能しているか
- 延長コードを使用している場合は、可能なら直接壁のコンセントに接続してみる
バッテリーと充電の問題
特にノートパソコンでは、バッテリーの完全な放電が考えられます。
以下の方法で対処を試みてください。
- ACアダプターを接続して30分以上充電してから、もう一度パソコンを起動する
- バッテリーを取り外し、ACアダプターのみでパソコンを起動してみる
- 別のACアダプターがある場合は、それを使用してみる
- 長期間使用しているバッテリーの劣化が原因で起動しない場合は、バッテリーの交換を検討する
周辺機器が原因でパソコンが起動しない場合
パソコンが起動しないとき、接続されている外部デバイスが影響していることがあります。
特に、USBデバイスや外付けハードドライブがシステムに接続されたままで、これらが誤って起動ドライブとして認識されると、オペレーティングシステムが起動しないことがあります。
トラブルシューティングの手順は以下の通りです。
- 全てのUSBデバイスや外部デバイスをパソコンから取り外す。
- キーボードやマウスも含めて全て取り外し、最も基本的な構成でパソコンを起動してみる。
- モニターの接続を確認し、別のモニターでテストしてみる。
これらのステップを試した後に問題が解決する場合、特定の周辺機器が原因である可能性が高いです。
パソコンの内部障害と経年劣化
もし全ての外部トラブルシューティングを試してもパソコンが起動しない場合は、内部のハードウェア障害が原因かもしれません。
主な故障箇所は以下の通りです:
- マザーボードの故障
- 電源ユニットの故障(デスクトップPCの場合)
- CMOSバッテリーが切れている(BIOS設定がリセットされると起動に影響が出る)
これらの問題には専門の修理が必要なので、製造元や修理業者に相談することが推奨されます。
基本的なパソコントラブルシューティング方法
パソコンが起動しないときは、まず基本から問題を解決することが重要です。以下に基本的な対処法を紹介します。
電源ケーブルの確認

多くの起動問題は電源ケーブルの接続に関連しています。次のことを確認してくださいね。
- 電源ケーブルがしっかりと差し込まれているか。
- 使用しているコンセントや延長コードに問題がないか。
- 電源タップがONになっているか。
- デスクトップPCの場合は、電源ユニットのスイッチを確認する。
ノートパソコンの場合、ACアダプターの故障も考えられるため、別のアダプターでのテストも有効です。
放電処理
長時間使用後にパソコンの電源が入らない場合、内部に電気が溜まっていることが原因の可能性があります。放電処理を行う手順は以下の通りです。
- 電源ケーブルを抜く。
- ノートPCの場合は、可能であればバッテリーも取り外す。
- 電源ボタンを10秒から30秒間長押しする。
- 数分待った後、再度電源を入れてみる。
この放電処理によって不要な電気がリセットされ、パソコンが正常に起動する可能性があります。
ディスプレイのトラブルシューティング
パソコンの電源は入っているものの、画面に何も表示されない場合、ディスプレイの問題が疑われます。
確認すべきポイントは以下のとおりです。
- ディスプレイの電源がしっかりとオンになっているか確認する(特に外部モニターを使用している場合)。
- HDMIやDisplayPortなどのビデオケーブルがきちんと接続されているかチェックする。
- デスクトップPCを使用している場合は、別のモニターに接続して画面が表示されるか試してみる。
- ノートPCの場合は、外部モニターに接続して画面が表示されるかテストする。
これらのチェックにも関わらず画面が表示されない場合は、ディスプレイの故障やドライバーの問題が考えられます。
周辺機器による起動問題の解決
USBメモリや外付けHDDなどの周辺機器が接続された状態で、パソコンが正常に起動しないことがあります。
これらのデバイスがブートドライブとして誤認識されると、OSが正しく起動しないことが原因です。以下の手順で対処してみましょう。
- すべての周辺機器をパソコンから取り外す。
- キーボードやマウスも含め、一度全て外してみる。
- その状態でパソコンを再起動する。
この方法で問題が解決する場合、何らかの周辺機器が原因である可能性が高いです。
パソコンの寿命と買い替えのタイミング
パソコンが一切起動しない場合、そのパソコンの寿命が来ている可能性を考える必要があります。
パソコンの平均的な寿命は、使用状況やメンテナンスによって異なりますが、一般的には以下のような目安があります。
- ノートパソコンは約4~5年。
- デスクトップパソコンは約5~7年。
特にバッテリーやHDDなどの消耗品は、使用年数が長いと劣化が進み、パソコンの電源トラブルの原因となることがあります。
修理するか新しく購入するかの判断ガイド
パソコンが起動しないとき、修理に出すか新しいものを購入するか決めるのは難しいですね。
以下の基準を参考にして判断してみてください:
- パソコンの使用期間が5年を超えていれば、新しいものへの買い替えを検討する。
- 修理費用が新品の価格の半分以上になる場合は、新規購入を推奨します。
- 電源は入るが動作が遅い場合は、SSDに交換するかメモリを増設することでパフォーマンスが向上する可能性があります。
- 電源が全く入らない場合、修理費用が高額になりがちなので、新しいパソコンの購入が合理的です。
SSDへの交換は特に、起動速度の向上に大きな効果があります。
まとめ
パソコンが起動しない場合、まずは冷静に原因を特定し、基本的な対処から始めることが大切です。
- 電源ケーブルやコンセントの接続を確認する。
- バッテリーやACアダプターをチェックする。
- 放電処理を試みる。
- すべての周辺機器を外してから起動を試す。
- BIOSをリセットする。
- 外部モニターに接続して画面表示があるかテストする。
- 修理や新規購入の必要性を検討する。
問題の原因を一つ一つ確認し、適切な対応を行うことで、パソコンが再び正常に動くかもしれません。
解決が難しい場合は、メーカーサポートや専門の修理業者に相談することをおすすめします。
記事の要点
- 電源問題が一般的なトラブルの原因。
- 放電処理や周辺機器の取り外しで問題が解決する場合がある。
- パソコンの平均寿命は4?7年で、それを超えると修理や買い替えを考えるタイミング。